テニスの初心者は強く打たなくていい?ミス減らすコツ
2026/06/07
強く打つより「入る率」を優先する理由
【この記事のポイント】
初心者でミスが多い一番の原因は「スイングスピードの出しすぎ」で、力を50%以下に落とすだけでネットミスとアウトは体感で半分近くまで減らせます。強く打たなくても、スピンとコースを覚えれば「遅いけれどイヤなボール」になり、中級者でも嫌がるショットになります。「8割の力でコートに70~80%入るようになってから、少しずつ強さを上げる」という順番を守ると、フォームも安定し、結果として1年後のボールスピードも上がりやすくなります。
今日のおさらい:要点3つ
- 初心者のミスの多くは「力み」と「打点のズレ」が原因で、まずは全力の50~60%の力で、7~8割入るショットを作ることが最優先
- コースと高さを決めた「安全なショット」を増やし、「強打禁止ゲーム」などでメンタルのクセも含めてリセットすると、ラリー力と勝率が上がり、その上に自然と球威が乗ってくる
- フォームやパワーを追いかける前に、「今日の練習は全部10段階中5以下の力で打つ」「30球中何球入ったか記録する」など、安定のためのルールを先に決めることが、長い目で見て「強く打てるようになる」近道
この記事の結論
一言で言うと「初心者は『強さ』より『入る率』を先に上げたほうが、結果的にボールも強くなります」。最も重要なのは、「全力の3~5割の力でラリーを安定させる → 7割の力でコースを狙う → 8割の力で回転もかける」という段階を踏むことで、フォームとフットワークを壊さずに球威を育てることです。
失敗しないためには、「1.強さは常に『10段階中5まで』」「2.30球中何球入ったか数字で記録」「3.試合では『絶対に強打しないゲーム』もあえて作る」という3つのルールを、自分の中のマイルールにしてしまうことです。
「強く打たない」時期が、将来の強打を作ります。焦らず、今この瞬間に「入る率」を高めることに集中すれば、必ず球威は後からついてきます。
強く打とうとすると、なぜミスが増えるのか
力いっぱい振ったのに、ネットとアウトの繰り返し
レッスン終盤のゲーム練習。相手の甘いボールがセンターに浮いてきて、「ここは決めたい」と力が入る。ラケットを思い切り振り抜いた瞬間、「バチン」といういい音がした……ような気がしたのに、ボールはネットの真ん中に突き刺さる。
次のゲームでは少し持ち上げすぎて、今度はベースラインを大きく越えていく。ベンチに座って水を飲みながら、ついスマホで「テニス 初心者 強く打ちたい」「テニス 強打 ミス 減らす」と検索してしまう。
画面には「強く打たなくていい」という文字が並んでいて、「でも強く打てないと勝てないんじゃ?」と小さくため息が漏れる。正直なところ、この「強く打ちたいのに入らない」時期は、誰もが一度は通る谷です。
原因1|スイングスピードが上がると、タイミング誤差が増幅される
テニス上達サイトやプロ監修記事では、「打球スピードを上げると、少しの打点のズレが大きなミスにつながる」と繰り返し解説されています。
スイングスピードが速いほど、ボールに触れる時間(インパクト時間)は短くなるその結果、打点が1~2cm程度ズレるだけで、面の向きの誤差がそのままネットミスやアウトに直結します。
初心者はまだ「打点の位置」や「面の向き」が安定していないため、強く振るほどミスの確率が上がります。コラムでも、「狙い通りに打つ練習では、まず『力を抜いて打点と方向を安定させる』ことが先で、強く打つのはその後」と強調されています。
原因2|上半身に力が入り、ラケットヘッドが走らない
ストロークの力の入れ方を解説した動画や記事では、「上半身(肩・腕)の力みがスイングスピードを落とす原因」だと説明されています。
肩に力が入る → テイクバックが小さくなる
腕に力が入る → スイングが「押し出し」になり、しなりが使えない
結果として、見た目は「強く打っている」のに、実際のボールは重くならない。実は、「強く打っているつもりなのに相手に『軽い球』と言われる」人は、このパターンに当てはまることが多いです。
原因3|「ラリーの目的」が「決める」一択になっている
テニススクールのコラムや上達noteでは、「練習や試合での一番の目的は『ラリーを続けること』であり、強打はその先にあるオプション」と説明されています。
1本で決めようとする → リスクの高いショットを選びがち
ラリーを続けるつもりがない → 安定する前に強さを上げる
「強打=かっこいい」「続ける=弱い」と感じてしまうと、どうしても「強さ優先」の選択になり、結果として勝ちづらくなります。
コーチ「強く打つのは悪いことじゃないよ。ただ、『入る強さ』を知らないまま10の強さで振ってるから、もったいないだけ」
生徒「入る強さ、か……」
初心者は「強く打たなくていい」3つの理由
理由1|80%の力で7割入るショットの方が「勝ちやすい」
テニス上達サイトやスクールのデータでは、「初中級レベルの試合では、ミスの数が勝敗を大きく左右する」と言われています。
1セットのうち、自分のアンフォーストエラー(自滅)は10本以内
相手のミスを待つラリーを増やす
こうしたスタイルの方が、「1セットに1~2本のスーパーショットを決めるけれど、ミスも多い」スタイルより勝ちやすい傾向があります。
草トーナメントに初めて出た頃、私は「とにかく強く打つ」タイプでした。1ゲームのうち、ウィナーは2~3本出るのに、同じくらいネットとアウトも多く、「いい球打ってるのに負けたね」と言われることが何度もありました。
一方で、後ろで淡々とボールを返し続けるだけの相手に、あっさり崩された試合もあります。「強く打てているのに勝てない」という悔しさから、「とにかく入れる」を徹底したら、2~3ヶ月でスコアが変わっていったのを覚えています。
理由2|ゆっくりでも「イヤなボール」は作れる
スポーツブランドやプロ監修記事では、「フォームが安定してきた段階では、スピードより『回転とコース』を優先することで、相手にとって打ちにくいボールを作れる」と解説されています。
クロスに高めのトップスピンを打つ
相手バック側に深いボールを集める
ネットより高いところを通す弾道で、安定した軌道を作る
こうした「遅くても深くて跳ねる」ボールは、中級者でも食いつきづらく、ミスを誘いやすいショットです。よくあるのが、「遅いボールは悪い」と思い込んで、深くて重い遅球の価値を軽視してしまうパターンです。
理由3|強く打たない時期が、将来の「強打」の土台になる
スポーツコラムでは、「テニス上達には筋力や瞬発力のトレーニングが必要だが、フォームや打点が安定していない状態で筋力だけを上げても、ケガやフォーム崩れの原因になる」と説明されています。
初心者~初中級:フォーム・打点・フットワークを優先
中級以降:体幹・下半身・筋力トレーニングで球威を上げる
この順番を守ることで、「ケガしにくく、再現性の高い強打」が身につきます。
あるコーチに「半年間は、試合で絶対に全力で振らない」と決めさせられたことがあります。最初はフラストレーションもありましたが、その期間に「入る強さ」と「ラリーの組み立て」を覚えたことで、その後強打を解禁したときに、ミスの質が明らかに変わりました。
ミスを減らす「強く打たない」具体的な打ち方と練習法
① 「10段階中5」の力で打つ感覚を身につける
テニス上達noteやレッスン動画では、「まずは50~60%の力で、同じリズムで打ち続ける」ことが推奨されています。
具体的なイメージ
・10段階で力を表すなら、「5までしか使わない」
・球出し20球で、全て同じスイングスピードに揃える
・「良い当たりだな」と感じても、欲張ってスピードを上げない
ドリル例
フォア・バック20球連続ラリー
目標:20球中15球以上イン
力は常に「5/10」まで
サーブ:セカンドサーブだけでゲーム
ファーストは打たない
10本中8本インを目標にする
スクールの狙い通りに打つ練習法でも、「いきなり100%の力で打つのではなく、『この力なら入る』という下限を知ること」が重要だと解説されています。
② コースと高さを決めて「入るショット」を量産する
プロ監修の基礎記事では、「ネットより高い位置を通す弾道」「クロスに対して2~3m内側を狙う」など、安全なコース設定が紹介されています。
安全な狙いどころ(例)
・ネットの真ん中よりラケット1本分高い位置を通す
・サイドラインからラケット2本分内側を狙う
・ベースラインから2m手前に落とすイメージ
ドリル例
クロスラリー(セーフティゾーン狙い)
コートにコーンを置き、その周囲3mを「成功ゾーン」にする
20球中15球以上をそのゾーン内に
1/2コートゲーム
シングルスコートを半分にして、その範囲内に入ったボールのみ有効
「強さ」より「入ったかどうか」でポイントを取る
プロ監修記事でも、「初心者はまずミスを減らすことが大切で、そのために『安全なコースと高さ』を覚えるべき」と書かれています。
③ 「強打禁止ゲーム」でメンタルのクセをリセットする
スポーツ媒体や上達noteでは、「練習でできないことは本番で使えない」と言われる一方、「練習で『やらないことを決める』のも大切」と指摘されています。
おすすめのルールゲーム
強打禁止ゲーム
ラリーでもゲームでも、「相手が明らかに前に詰めてきたとき以外は、8割の力までしか使わない」と決める
それでもポイントが取れることを体感する
5球目まで「絶対続けるゲーム」
ラリーの最初の5球は、どんなにチャンスでも強打しない
6球目以降から攻めてOK
このルールを自分に課したとき、最初は「打ちたいのに打てない」もどかしさがありました。でも、「強く打たなくても相手がミスしてくれる」パターンを何度も経験するうちに、「強打がなくてもテニスは組み立てられる」と気持ちが軽くなりました。
よくある質問
Q1. 初心者は強く打たないほうがいいのですか?
A1. はい。まずは力を10段階中5以下に抑え、7~8割入るショットを作ることが優先です。安定してから徐々に強さを上げたほうが、結果として上達が早くなります。
Q2. 強く打たないと上手くならない気がします。
A2. 強さだけを追いかけるとフォームや打点が崩れやすく、ケガのリスクも上がります。まずは安定とコースを覚え、その後筋力やスイングスピードを上げていく方が合理的です。
Q3. どのくらいの力加減がちょうどいいですか?
A3. 目安として、全力の50~60%程度です。ラリーなら「相手が余裕を持って返せる速さ」を基準にすると、長く続けやすくなります。
Q4. ゆっくり打つと相手に攻められませんか?
A4. 深くて高いボールや、回転のかかったボールであれば、スピードがなくても相手は攻めづらくなります。浅くて遅いボールを打たないことが重要です。
Q5. 強く打てるようになるのはいつ頃ですか?
A5. 個人差はありますが、まず3~6ヶ月かけて安定とラリー力を身につけてから、1年目以降で徐々に強打の割合を増やすのが目安です。
Q6. スクールでは強く打つ練習をしたほうがいいですか?
A6. クラスやコーチにもよりますが、初心者~初中級は「入れる練習」「コースを狙う練習」「フットワーク」の割合を多めにしたほうが効果的です。
Q7. 筋トレはいつ始めればいいですか?
A7. 基本のフォームと打点がある程度安定した段階で、体幹・下半身・肩周りのトレーニングを週2~3回取り入れると、球威アップにつながります。
まとめ
初心者がテニスで陥りやすい「強く打ちたい」というジレンマから脱却するには、順序が極めて重要です。まずは全力の50~60%の力で、7~8割入るショットを作ることが最優先。この段階を飛ばして強打を追いかけると、フォームが崩れ、ミスが増え、結果として上達が遅れてしまいます。
大切なのは「強さより入る率」という逆転の発想です。安定したラリーの中でコースと回転を工夫すれば、スピードがなくても相手にとってイヤなボールは作れます。そうした経験を積むことで、フォームとフットワークが自然に整い、その上に球威が乗ってくる。この自然な流れこそが、真の上達につながるのです。
焦らず、今この瞬間に「入る率」を高めることに集中してください。「8割の力でコートに70~80%入る」という目標を達成できたとき、あなたのテニスは確実に変わっています。
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